「41 全くもって情けない」から続きます。
(画像はTF1よりお借りしています。)

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さて本日(4月27日土曜日)は24回目のジレ・ジョーヌ(黄色いベストを着た抗議活動者)達のデモ活動でしたが、その前に木曜日に発表されたマクロン大統領の国民への回答を簡単に記しておこうと思います。録画ではなく記者会見風に行われ、記者たちとの質疑応答時間は2時間以上に及びました。

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本来演説は、あの
ノートルダム大聖堂に火災が起こった日に予定されており、当然のことながら延期されました。そしてその後、延期ではなく演説そのものの中止が伝えられたのです。マクロン大統領が火災により国民が示した連帯の姿勢に心を動かされ、提案を書き直すという事でした。テレビ局は本来話されるはずだった演説の草案を発表し「国民にとって、これより良い提案に変わるはずだ」と語っておりました(「草案」記事はこちら)。

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では、先ず「年金受給者」に向けて、

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これは草案どおり、「年金受給者の年金受給額を物価に合わせてスライドさせること」です。現在は0.3%ですが、例えば物価上昇率が1.1%だった場合、2000ユーロ以下(25万2000円)の人達に向けては1.1%スライド値上げするということです。実施は
2020年1月1日よりですが、2000ユーロ以上の人達に向けても2021年より実施されます。

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そして年金保険料を必要納付期間(42年間、1973年以降生まれは43年間)納めた人全てに1000ユーロ(12万6000円)の受給を保証するということです。現在最低保証額は695.59ユーロ(8万7600円)ですが、この方達も1000ユーロもらえることになります。

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次に中間所得層を対象にした所得税の減税です。約50億ユーロ(約6300憶円)の減税を発表しましたが、どの所得者層なのかについてはこれから決められます。

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これにより一家庭に置いて約300ユーロ(37,800円)程度の減税にはなるはずだそうです。また年末手当(ボーナスに相当するもの)に対しての非課税を継続するとのことです。

ジレ・ジョーヌが要求しているISF(富裕税)については今のところ復活させるつもりはないが、2020年に復活の必要の有無を再判断するとのことです。また企業の脱税の抜け穴(抜け道)を塞ぐようにすると語りました。

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次に「これから5年以内に病院や学校の閉鎖はしない」ということ。また幼稚園の年長クラス(5歳)からCE1(6歳半~7歳半)までは一クラス24人制を敷くとのことです。

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マクロン大統領の公約の一つであった公務員の削減に関しては見直しを考え、大臣クラスのポストの削減を考えているとのことです。また各地方に「France Service(フランス サービス)」を設置し、どこに何を聞いたらいいのか分からない今の状態を一括して答えられるような機関の設置を考えているそうです。

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さて、草案にもありました「ENA(フランス国立行政学院/エリート官僚養成学校)の廃止」について、「私はENAを廃止しなければいけないと思います」と語りました。

RIC(Référendam d'Initiative Citoyenne 市民主導による国民投票/レファレンダム)の開催についてはジレ・ジョーヌが望むようなRICは認めないと話しました。一方でRIP(Référendam d'Initiative  Partagée 共有主導による国民投票)の地方レベルでの国民投票については現行450万人の署名が必要なところを100万人に引き下げると述べました(ごめんなさい、RICとRIPの違いが理解できない。。。。)。

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さて、まだまだ「定年は62歳」「祭日は減らさない(祭日に働いてそのお金を国に納める案があった)」「シングルマザーの擁護」「環境問題」等あるのですが、この辺にしておきます。

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これだけの費用がどこから出るのでしょう。。。マクロン大統領は国民に今よりも長時間働いて税金を払うよう要請しておられます。

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