さて、今日はフランス語のお時間です(えっ、いらない?)。

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以前フランス語の数字で「36」が意味するところの話をしましたが(そのお話しはこちら←クリックで記事に飛びます)、本日は「107」についてお話ししましょう。

否定文で良く使われます。
Je ne vais pas attendre 107 ans ! = (Je n'attedrai pas 107 ans !)
そのまま訳しますと「107年も待ってられないよ!」となります。
つまりは「そんなに長くは待てないよ!」と言う意味ですね。

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ではどうして「107年」なんていう中途半端な数字なのでしょう?

これは一言で言いますと、パリにあるノートルダム大聖堂を建立するのに要した年数を表しているのだそうです。(ノートルダム大聖堂の建設は1163年に始まり、1270年に完成したと言われています)。

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その107年の間には建設様式も変わりました。

着工当初に流行っていたのはロマネスク様式ですが、次第に時代はゴシック様式へと移った為、ノートルダム大聖堂はロマネスク様式のテイストを残した初期ゴシック建築となりました。

またその107年の間にはパリの人口も大きく変わりました。西ヨーロッパの多くの国が経済成長を遂げた時代で、1180年には2万5千人だったパリの人口は、1220年には5万人に膨れ上がり、大聖堂は全ての信者を収容することができなくなったそうです。

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大聖堂の完成は当時携わっていた専門家でさえ「いつ完成するかはわからない。ただ途方もなく時間がかかることだけがわかる。」と言うほどで、パリ市民にとって待ちきれない長い時間であったことは想像に難くありません。

「107年待つ」というフランス語の表現は、この終わりの見えない長い待ち時間を待ち続けた当時の人達の苛立たしさを表しており、ひいては否定文として「107年は待てない」という使い方になっていきました。(たまに肯定文で「もう107年も待ってるよ。」なんて言う人もいますけれど。。。)

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注意して聞いていると老若男女問わずかなりの人が使っている表現ですが、どうして「107年」なのかは知らない人が多いんですって。これで皆様、フランス人より物知りですよ。( ̄ー ̄)ニヤリッ

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