「21歳のお誕生日おめでとう 前編」から続きます。

病院に到着して私たちが見た息子の姿は、酸素マスクをして色んな線が機械に繋がれている状態で真っ白な顔をして反応がありませんでした。その時に「怖い」という感情が追い付いたように思います。
それでも「あー、良かった~、生きてた、生きてた、生きてた!」と思いました。

側には真っ二つに割れたヘルメットと破れた自転車専用の服が置いてあり、彼を守ってくれたヘルメットと全ての神様仏様ご先祖様に感謝しました。
息子は事故前後の記憶を今でも失ったままで、後からJCに聞いた話では、スプリントの練習で町の看板まで皆で競争していた時、時速50キロくらい出た状態で息子の自転車のチェーンが切れて頭から舗装道路に叩きつけられるように落下したそうです。

(彼はスプリンターなのでチェーンの管理には気を付けていて、1週間前に替えたばかりでしたので原因はあとで調べてもらいました。)
前年にブルターニュの地方大会で準優勝しており、お遊びとはいえチーム内の競争に大人にさえ負けたくなく、思いっきりペダルを踏みこんだのだと思います。

私たちが緊張した顔をしていたのか看護師さんが「私、この子がお昼に何を食べたか知っているんですよ。カルボナーラスパゲッティでしょ?」といたずらっぽい笑顔で話しかけてくれました。(彼は搬送後も数度嘔吐したそうです。)

病院と私たちの連絡がつかなかったのは、息子が親の連絡先を聞かれた時に自分の番号を言って意識を失ってしまったからでした。
一度彼が眠っている時に機械のモニターがテレビドラマの様に「ピーッ」という音を出して、平坦な線を描いた時は慌てて呼び出しボタンを連打したのですが、何かの線を体の下に敷いたことが原因でした。

時々旦那と交替で外に出てクラブに連絡をして、容体が落ち着くのを震えながら待ちました。
診断は脳震盪、顔面と全身擦過傷でしたが、痙攣を起こして意識を失ったことから2日間の経過観察入院となりました。息子が病室に移されたのは夜中の2時くらいで、看護師さんから「何かありましたらお電話いたしますので一旦お帰り下さい」と言われ帰宅したものの、その夜は怖くて眠れず一晩中(電話が鳴りませんように)と祈っていました。

次の日朝8時に病室に行くと「遅かったやん」と息子が言うのを聞いて心底ホッとしました。しかしながら息子は強烈な頭痛と全身の痛みを訴え、点滴スタンドを伴っての10メートルの移動さえ歩くのがやっとの状態でした。

2日後に退院して(お産でも3日間の入院)、その後定期的に頭や首のCTを撮ったりして、完全に治るまでかなりの日数を要しました。(その年の秋には腕の骨を折りました。。。)

あの事故の時、息子は15歳になったばかりでした。
今は庭に植えた白いシャクナゲも成長し、もう車のトランクに入る大きさではありません。毎年綺麗な花を咲かせている時期に、一度は旦那とあの時のことを話し、あの時の気持ちを二人で思い出し感謝しています。

こうして無事に21歳の誕生日を迎えられ本当に良かったです。
息子よ、お誕生日おめでとう。

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病院に到着して私たちが見た息子の姿は、酸素マスクをして色んな線が機械に繋がれている状態で真っ白な顔をして反応がありませんでした。その時に「怖い」という感情が追い付いたように思います。
それでも「あー、良かった~、生きてた、生きてた、生きてた!」と思いました。

側には真っ二つに割れたヘルメットと破れた自転車専用の服が置いてあり、彼を守ってくれたヘルメットと全ての神様仏様ご先祖様に感謝しました。
息子は事故前後の記憶を今でも失ったままで、後からJCに聞いた話では、スプリントの練習で町の看板まで皆で競争していた時、時速50キロくらい出た状態で息子の自転車のチェーンが切れて頭から舗装道路に叩きつけられるように落下したそうです。

(彼はスプリンターなのでチェーンの管理には気を付けていて、1週間前に替えたばかりでしたので原因はあとで調べてもらいました。)
前年にブルターニュの地方大会で準優勝しており、お遊びとはいえチーム内の競争に大人にさえ負けたくなく、思いっきりペダルを踏みこんだのだと思います。

私たちが緊張した顔をしていたのか看護師さんが「私、この子がお昼に何を食べたか知っているんですよ。カルボナーラスパゲッティでしょ?」といたずらっぽい笑顔で話しかけてくれました。(彼は搬送後も数度嘔吐したそうです。)

病院と私たちの連絡がつかなかったのは、息子が親の連絡先を聞かれた時に自分の番号を言って意識を失ってしまったからでした。
一度彼が眠っている時に機械のモニターがテレビドラマの様に「ピーッ」という音を出して、平坦な線を描いた時は慌てて呼び出しボタンを連打したのですが、何かの線を体の下に敷いたことが原因でした。

時々旦那と交替で外に出てクラブに連絡をして、容体が落ち着くのを震えながら待ちました。
診断は脳震盪、顔面と全身擦過傷でしたが、痙攣を起こして意識を失ったことから2日間の経過観察入院となりました。息子が病室に移されたのは夜中の2時くらいで、看護師さんから「何かありましたらお電話いたしますので一旦お帰り下さい」と言われ帰宅したものの、その夜は怖くて眠れず一晩中(電話が鳴りませんように)と祈っていました。

次の日朝8時に病室に行くと「遅かったやん」と息子が言うのを聞いて心底ホッとしました。しかしながら息子は強烈な頭痛と全身の痛みを訴え、点滴スタンドを伴っての10メートルの移動さえ歩くのがやっとの状態でした。

2日後に退院して(お産でも3日間の入院)、その後定期的に頭や首のCTを撮ったりして、完全に治るまでかなりの日数を要しました。(その年の秋には腕の骨を折りました。。。)

あの事故の時、息子は15歳になったばかりでした。
今は庭に植えた白いシャクナゲも成長し、もう車のトランクに入る大きさではありません。毎年綺麗な花を咲かせている時期に、一度は旦那とあの時のことを話し、あの時の気持ちを二人で思い出し感謝しています。

こうして無事に21歳の誕生日を迎えられ本当に良かったです。
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