9月4日から学校が始まります。

もうすぐ亀の甲羅のように身体以上に大きなランドセルを背負った子や、旅行カバンのようにコロコロがついたカバンを引っ張って歩く子を見かけるようになります。

そして毎年この時期に、判で押したように『ランドセルが重すぎて子供達がかわいそうだ。』問題が論ぜられます。

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フランスでは(日本で言うところの)小学4年生から6年生のランドセルの重さは、平均8.5kgsだと言われています。専門家達が、「ランドセルの重さは子供の体重の10%を超えてはいけない。」「成長に影響を及ぼす。」と警鐘を鳴らし、テレビでは「うちの娘、23kgsしか体重が無いのに、ランドセルは12kgsもあるんですよ!」という極端な例が紹介されたりするのですが、秋が過ぎるといつしかその話題は消えていきます。 

フランスは教科書が貸与されるので、教科書は1年が終わると返却しないといけません。従ってA4サイズの教科書はハードヴァアーになっており絵本並みに丈夫で、厚みも1cmくらいあります。写真とイラストが豊富なので重いです。

数学、英語、歴史などそれぞれの教科書には同じ大きさのワークブックがあります。更にノートが各教科指定されます。ノートが無くなったあとの途中購入は頭に入れてないので、各教科A4サイズで96ページ指定が多いです。これにリングファイル、バインダーを持ちます。

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授業はコピーされたものが配布されることが多く、ノートに糊で貼り付けるように言われます。10ヶ月が過ぎる頃にはコピー用紙で膨れ上がったノートが出来上がります。バインダーも膨れ上がります。盗難が多いので、学校には何も置いておくことはできません。

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重いのは当然ではありませんか。

夏休みの前、または学校が始まる数日前に「必要リスト」が生徒達に通達されます。各スーパーには特設売り場が用意され、学用品を求める親子であふれかえります。

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一度に必要な学用品の平均の値段は以下の通りです。
小学1年から5年 151~190ユーロ(18,600円~23,400円)
中学1年から4年 338ユーロ(41,600円)
高校1年から3年 407ユーロ(50,000円)

大きな会社などは、会社から子供達の年齢に合わせてお金を支給してくれます。また、収入が少ない家庭には国からの補助があります。(中途半端な人はいつも大変。。。)

今年の補助の一覧は以下の通りです。
6歳~10歳 364.08ユーロ (44,800円)
11歳~14歳 384.17ユーロ (47,300円)
15歳~18歳 397.48ユーロ (48,900円)

公立の学校の学費は無料なので、補助があれば子供が多くても心配ないということですね。

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ただ、私が思うにこのシステムが大量の学用品の購入に拍車をかけているのでは無いかということです。援助は素晴らしいことだと思いますが、全員がお金がある前提で大量の学用品の一気買いを促されているような気がするのです。果たして96ページのノートが最後まで使用されるでしょうか。

実のところ、殆どの教科のノートは半分以上使用されないままです。そして先生によっては前年のノートなどの使用は一切認められません。ボールペンでさえ、インクがいっぱいでないと怒る先生もいます。(フランスの学校は鉛筆で書きません。)

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先日テレビを見ていたら、半分しか使用されていないノートを販売する団体が紹介されていました。持ち込む人は処分なのでお金はとらず、購入者は気持ちだけのお金を払っていました。子供が納得すればその方法も良いかもしれませんが、心無い言葉を浴びる子供はいないでしょうかね。

それよりも先生方が、2~3ページしか使用しないワークブックの購入を避けるとか、半分以上余る様なノートの指定をやめるとか、先生同士話し合ってバインダーも数教科合わせて1つにするとか、学校側も鍵のかかる保管庫を用意して、重くて必要頻度が少ない本を預かるなどのシステムを考えたほうがいいのではないでしょうか。

秋が過ぎればこの話題も無くなるので、学用品メーカーの圧力があるのかしら。。。と思う私です。そして、先生方もお互い協力して、あなた方が子供達を助けてあげてよ。。。と思うのでした。
 

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